【すべては顧客から始まる】
IDEO社の現CEOのティム・ブラウンは、デザイン思考についてこう述べています。

「デザインシンキングとは、イノベーションを生み出す、人を中核としたアプローチです。人々のニーズ、テクノロジーの可能性、ビジネスとしての成功をひとつに組み合わせるデザイナーの手法から導き出されたものです。」(引用元:https://www.ideo.com/jp/approach

デザイン思考では、
・人々のニーズ(有用性)
・テクノロジーの可能性(技術的実現性)
・ビジネスとしての成功(経済的持続性)
という3つの要素を一つにつなげることに主眼が置かれます。

得てして企業は、自社の築いてきた技術的優位性やノウハウを元にビジネスを展開しようとします。同時に、利益至上主義に陥り小さなニーズを置き去りにし、合理性のみで意思決定してしまいがちです。

ピータードラッカーは、「顧客の欲しいものを想像してはならない。我々は何を売りたいかではなく、顧客は何を買いたいかを考えなければならない。」と語っている通り、ビジネスの出発点は顧客でなければなりません。そして、より具体的に顧客の欲しいものにアプローチしなければいけないのです。決して、自社の技術や経済原理からスタートしてはいけないのです。

デザイン思考では、この人々のニーズ、欲求の理解からすべてをスタートします。徹底的に顧客に寄り添い、その問題の本質を掴んだうえでその解決の手段として技術面を含めた実現可能性と収益による持続性を検討しなければなりません。

こうしたアプローチを「人間中心デザイン(Human Centered Design)」と呼びます。

【人間中心デザインプロセス】
デザイン思考における人間中心デザインプロセスには、基本となる3つのステップが存在します。IDEO社では、以下のように説明しています。(引用:https://www.ideo.com/jp/approach)。

・インスピレーション:解決のヒント、課題、きっかけ、気づき
・アイディエーション:アイデアを生み出し発展させテストする
・インプリメーション:世の中に出し浸透させる
大きくはこのステップを行ったり来たりしながらイノベーションを生み出していきます。

また、それを更に細分化したのがスタンフォード大学d.schoolで行われている5つのステップです。
・共感:観察、関わり、没頭を繰り返し自らが体感
・問題定義:問題の枠組みを捉えなおし焦点を絞る
・創造:問題解決の手法を大量に生み出す
・プロトタイプ:試作によるアイデアの素早い具現化
・テスト:失敗による定義、解決手法の検証と改善

人間中心デザインでは、共感やテストのステップ通して顧客と一緒に体験し考えることが重要となってきます。また、他のメソッドと異なるのは、直線的にこの工程を進むのではなく、非連続的に反復する点です。共感からいきなりプロトタイプに辿り着くこともあれば、テストの結果から問題定義をやり直すことだってありえます。デザイン思考における基本的なフレームワークは、時系列に順序立てて進まないのが大きな特徴なのです。

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