とある勉強会で異様に盛り上がったテーマがある。「同族経営」についてである。勉強会の参加者は、同族、非同族が入り混じっていて、それぞれの角度から意見が飛び出したが、「デメリットの方が多い」という結論に落ち着いた。

親族特有の甘え、経営数値が不透明、能力に見合わない昇進、不仲による組織崩壊などなど、実体験を元にした意見が多数出て、非常に面白い議論になった。

逆にメリット面では、経営が厳しい時に給与カットなどの対策を打ちやすい、経営状態が良くない会社でも後継できるケースが多い、逆境時に血族ならではのモチベーションで一致団結できるなど、苦しい時に融通が利くという意見が多かった。

ちなみに私の感じるメリットはひとつだけです。

「幼少期から教育することが出来る。」

これに尽きるのではないかなと思う。リーダーとしての心構えや習慣、物の見方考え方など、子供のころから教育できることは、とても大きなメリットだ。何より、親の背中を見せることが一番大きな教育かもしれない。

よく2代目で傾いて、3代目でつぶれると言うが、ろくでもない背中を見せている親経営者にこそ問題があるのではないか?ろくな教育もして来なかった創業経営者が息子を罵る姿ほど滑稽なものはない。

また、中小企業は市場において「弱者」のケースが多い訳で、その会社を後継するには相当の覚悟がいる。血でも繋がっていない限り、後なんか継げないのが本音で、どうせなら自分で一からと考える人の方が多いのではないか。企業が生き続ける上で後継問題は非常に大きな課題であり、一概に同族を否定することなどできない。

更に、他人が会社を引き継ぐ場合、株の譲渡という問題がある。社員さんが大きくなった会社の資産を買い取るのはなかなか難しい。借金してまでこんな会社いらんと言われればそれまでだが、同族の場合、毎年少しずつ株式を相続させるなどの方法で計画的な継承が行なえる。

ピータードラッカーは、「トップへの準備はほとんど行いようがない」つまり、やらせてみないと解らないと言われています。実感としては、経営は能力云々よりもスピリッツの方が数倍大切ではないだろうか。

そういう意味で同族経営は悪くない選択肢である。


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