働き方改革って何なの?パート2

前回のコラムでは働き方改革が何なのか?その課題は何かについて書きましたが、今回はその前提となる生産性向上の具体策について書きたいと思います。

【生産性向上のための3つのポイント】
多くの場合、生産性と聞くと業務を効率化して無駄をなくすというイメージがあると思います。しかし、その方法では一時的には成果が上がるかもしれませんが、価格競争に巻き込まれると、結局のところ効率化した分だけ価格に反映することになり生産性は上がりません。

では、どうやって生産性を高めるのでしょうか?

それには3つのポイントがあります。
1.経営品質の向上にフォーカス
2.コミュニケーションの最適化
3.仕事の最適化
順を追って説明します。

【生産性の高低は顧客との関係によって決まる】
企業における労働生産性は粗利益を期間人員で割ることで算出できます。当然ながら粗利益は売上高によってもたらされるのでいくらで売るかはとても重要なポイントになります。

上記のことから生産性の高い企業は十分な粗利益を稼げる価格で販売している企業と言えます。そうした企業は多くの場合、「顧客からの信頼」を得ています。顧客からの信頼が厚い会社は、顧客から問い合わせが来る、提案が通りやすい、価格決定権がある、自社主導の進行管理など、生産性を高めるための多くのメリットを享受することができます。

では、そうした企業はどうやって顧客からの信頼を得ているのでしょうか?その要因の一つは商品サービスが卓越しているということです。他社にない独創的なサービスやミスのない仕事、的確な提案、期待以上の価値提供、スムーズな進行管理など、商品サービスを通して多くの価値を提供しているのです。

ではどうすればこのような卓越した商品サービスを提供できるのでしょうか?

その答えは、社員さんのモチベーションの高さにあります。仕事に対して高いモチベーションを持っている社員さんは、顧客満足を追求してくれます。また会社の理念・ビジョンの体現、自ら進んで業務改善、チームワークの構築と維持、良好なコミュニケーションなど、多くの良い影響を与えてくれます。

このように、真の生産性向上とは単なるコストダウンや業務の効率化、改善などから生まれるのではなく、人材を核として強みを発揮して企業全体の経営品質を最適化することで実現するものなのです。

【コミュニケーションの重要性】
二つ目の要素はコミュニケーションの最適化です。働く人の多くは会社のコミュニケーションに不満を持っています。実際、あるアンケート調査では、退職する人の本音を聞いてみたところ、退職理由の1位はダントツで「人間関係」2位が「社風」と答えたそうです。

チェスター・バーナードという経営学者が組織成立のための3要素について語っているのですが、その3つとは「共通の目的」「協働の意欲」「コミュニケーション」です。コミュニケーションが滞ると目的が不明確になって社風が淀みます。コミュニケーションは組織が組織であるための血液のようなものです。

経営品質を高めるために最初に取り掛かるべきは、組織を成立させるために自社のコミュニケーションを最適化し組織を活性化させることなのです。組織の活性化が人を活かし結果的に顧客の信頼を勝ち取ることに繋がって行くのです。

【ITを活用して仕事を減らそう】
最後のステップで仕事を最適化していきます。無駄な仕事を見つけ可能な限り「やらない」選択をすることが大切です。もし時間が半分になっても必要な仕事と半分になるならやらない仕事と考えると良いでしょう。エクストでは、以下のような観点で業務の見直しをしています。

最近では様々なクラウドツールが登場していますが、自社の業務と噛み合えば多くの作業を効率化することができます。仕事の最適化を考える上で今、もっとも大切なことはITをいかに味方にするか?無駄な仕事を減らし重要な業務に集中するためにITを活用することが大切です。

ここで重要なことは、仕事の最適化によってできた時間を、自社の商品サービスを卓越化させるための時間に徹底的に投資することです。同時にその時間は徹底的に非効率化することが大切です。なぜなら強みは非効率の中から生まれるからです。効率化によって生まれるものは簡単に他社に真似られてしまいます。本当の強みはじっくりと時間とお金を使うことで育っていきます。

本当に大切なことを本当に大切にできたら会社は必ず変わると思います。

働き方改革には多くの課題がありますが、こうした本質的な部分に気づくチャンスにもなりますね。未来に向かって成長発展する企業になるために超えなければいけない大きな課題ですが、その本質はこれまでと何も変わりません。企業は顧客無くしては存在し得ないのです。生産性改革の成否は、顧客との関係によって決まるのです。

→ 働き方改革は何をもたらすのか?